皆さんは今から20年前にデビューしたゼリ→という伝説のパンクバンドを知っていますでしょうか?
髪の毛を逆立て、ジャラジャラの鋲をつけた革ジャン。
靴は定番のジョージコックスという、いかにも悪そうな出で立ちのバンドです。
見た目は悪くても心に突き刺さる曲を作っていたゼリ→。
そんなゼリ→が今年20年ぶりに復活し、12月18日の今日オリジナルアルバムをリリースしました。
アルバムに込められたボーカル、ヤフミの思いとは?
紐解いていきましょう。
ゼリ→のこれまでの活動
アルバムのお話に行きたいのですが、ゼリ→を語る上では過去から話さないと意味がありません。
しばらくお付き合いください。
結成~メジャーデビューまで
ゼリ→は1994年に前身のバンドDELAYを結成します。
DELAYは今のスタイルとは全く違うビジュアル系バンドだったというから驚きです。
1999年には活動を東京へ移し、当時活動休止したばかりの黒夢のボーカル清春さんプロデュースの元動き始めます。
清春さんが設立した自主レーベルより「JET GLASS」「ROCKER」をリリース。
この時既にパンクスタイルであったことから、最初はビジュアル系でのちにパンクに移行した黒夢の影響もあったのではないかと私は思います。
メジャーデビューから活動休止まで
清春さんプロデュースや、全裸ライブなどの話題性もあり、1999年にシングル「おもちゃのピストル」でメジャーデビューします。
それまでこのようなジャケットはなかったため、人気は急上昇。
2ndアルバムからはこれまでのパンクスタイルを捨て、音楽性の幅を広げていきました。
そんな飛ぶ鳥を落とす勢いのゼリ→でしたが、2002年の野外ライブでボーカルのヤフミさんがステージから落下。
両足を骨折をしてしまい、そのままバンドは活動休止になってしまいます。
ゼリ→復活から解散まで
ステージ落下事件から2年後の2004年。
ゼリ→は自主レーベル「VELVET SNOOZER」を立ち上げ復活します。
長らく音楽ができなかったヤフミさんは、復活について以下のように話しています。
「両足の骨折によりバンド活動が止まって、事務所を離れてどうしよっかなーって考えたときに、これから続けていくには、地に足のついた活動をして、バンドとして1本の芯を通していかないと、と思って自分達で活動を始めまして。そこで、良いことも悪いことも含め、色々と学ぶことができたし、自由にやることで見えてきたこともありますね。 」
一見復活して活動して行くように思えましたが、ファンの間では有名なあの出来事が起こってしまいます。
それがきっかけでバンドは解散。
後任のバンドLAID BACK OCEANを結成しましたが、元ゼリ→のメンバーであったベースのユータローさんは脱退してしまいました。
ゼリ→がデビュー20周年で1年限りの復活
LAID BACK OCEANで活動中の元ゼリ→メンバーですが、メジャーデビュー20周年となる今年に1年限りの復活というニュースが飛び込んできました。
オリジナルメンバーでの復活、もしくはドラムのコーヘイさんを除いたメンバーでの復活かと思いきや、ボーカルのヤフミさん単独での復活というから驚きです。
LAID BACK OCEANを脱退し、元プロデューサーの清春さんのもう1つのバンドSADSでベースを弾いているユータローさんはこの件に関して
この件に関してですが、俺は無関係です。あまりにもこっちの問合せに質問くるのがウザいので明言しときます。
— YUTARO (@yutaro_artlove) July 16, 2019
と突き放したようなツイートをしていました。
しかしゼリ→を見限ったり、突き放したりというわけではないようです。
ゼリ→のボーカルヤフミが語る復活までの経緯
ゼリ→の復活ライブが10月13日に赤坂ブリッツで行われました。
その時に披露された新曲「キミのヒビ」
演奏前のMCでヤフミさんは復活の経緯を語りました。
「この話が始まったときは4人でやろうと思ってたんだよ。
4人でリハーサルスタジオ入ってそれの準備を実はしてたんだ。
だけどまぁある出来事が起こって。それは社会のルール的なもので4人ではできなくなってしまって、何度も話し合いました。
メンバーとも事務所のスタッフとも
どうするべきなのか?ロックバンドって何なのか?それで俺は最後でギリギリのところで
「おれこの20周年1人でやるわ」ってことを決めて
それをメンバーに話したんだよね。」
このように最初は4人で復活するつもりだったみたいです。
先ほどベースのユータローさんの話を書いたときに、突き放したわけではなさそうと書きました。
ユータローさんもきっと4人で復活したかったのでしょう。
こんな夜! pic.twitter.com/X59v6DDHjB
— YUTARO (@yutaro_artlove) May 13, 2016
上記はボーカルのヤフミさん、ベースのユータローさん、そしてドラムのコーヘイさんのタトゥーです。
ギターのカズキさんがいませんが、きっとその場にはいたでしょう。
突き放したり見限ったのであればこのようなツイートはしないと思います。
ヤフミが語ったコーヘイへの思い
私の記事でもドラムのコーヘイさんの話がちょいちょい出てきます。
解散の原因となったのはコーヘイさんですが、その内容に関してはまた後で書こうと思います。
新曲「キミのヒビ」はどうやらコーヘイさんに向けて書いた曲のようで、MCでこのように語っていました。
一番はコーヘイの気持ちがさ、何もあいつ全然終わってなくてあの時のままだったんだよね。
あいつ話してると。あいつ普通の一般人になって今一生懸命働いてるんだけど、そん時のままだったんだよね。
それがすげーなって思って。俺。俺たちは10年間音楽やってきてなにか、もう、浄化されたところもあったかもしれないけど、
あいつはそのままだったんだよね。同じ気持ちのまま。
あいつすぐやるって言ったんだよね。俺がやる?って聞いたら。
それすげーなって思って。
だからあいつの気持ちを終わらせてやりたかったんだよね。俺。
ドラムのコーヘイさんももう一度やりたかったし、ボーカルのヤフミさんもその思いに答えたかったのでしょう。
しかし様々なしがらみによって出来なくなってしまった。
その結果ヤフミさん1人でケジメを取るような形になりました。
このライブ映像でMCと曲が聞けます。
この映像を見て4人で活動していたころのゼリ→を思い出しました。
最後に
今回は1年限定でヤフミさん単独での復活となりましたが、いつの日か許されるのであれば4人での復活を見てみたいですね。
まだこの先25周年、30周年とあります。
そこで復活のチャンスがあるのであれば、今度は4人での復活を願ってます。
新曲「キミのヒビ」が収録されているオリジナルNEWアルバム「+×」(plus times)は
本日12月18日発売です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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